ささやかな備忘録

いつか死ぬ日の僕のために

観劇総括【2021年編】

明けましておめでとうございま~す!年末友達とまったりしてたら記事が全く終わらなかったので、2023年の初っぱな2021年の観劇録から始まってすみません。笑 暫しお付き合いください。

 

★1月

・演劇の毛利さん vol.0『星の飛行士』

サンシャイン劇場梅田芸術劇場シアター・ドラマシティ

推しの出演作品だから観劇したんだけど、2021年一発目にして、2021年一番面白かった作品だった。記憶喪失のサン=テグジュペリが「星の王子さま」「夜間飛行」の2つの自分の著作を通して人生を振り返るという物語だったのだけど、この2つの作品を順番に繋ぐ構成が本当に上手くて面白かった!

彼が自分の作品の登場人物や親友(といっても幻想みたいな存在だけど)と対話しながら自分が何を大切にして何を考えて生きてきたのかを思い出していくんだけど、その過程の台詞ややり取りがすごく美しくて好きだった。

特に好きなのは「星の王子さま」の飛行士が砂漠で妻の姿を見て、僕は幻でも見ているのか?と呟いた彼に対して、妻が「そう、わたしは幻。あなたとの暮らしは幻のようなものだった」と告げるシーン。幻影と幻のような儚い日々が掛かっていてすごく美しいなと思った。その後の楽曲も好き。王子さまの最期も伊藤理々杏さんと池田純矢さんの演技が良すぎて毎回泣いちゃった。

そしてもう1つ好きなのが「夜間飛行」のファビアンの最期の歌「孤独」。白い光に照らされたファビアンは綺麗だし優しく穏やかな微笑みを浮かべているけれど、その反面この先に来るものを暗示するようにすごく冷たくて、そこに悲しげな歌声が乗ってきてすごく切なくて…。序盤で夜間飛行を闇の中をくるくる回るダンスで表現しているシーンがあって好きなんだけど、そこの楽しげな笑顔とは本当に対照的。

毛利さんのいつもの作品ってどこか小劇場感のあるやり取りや小ネタが含まれる気がするけど、この作品はそれが割とバッサリ落とされていた印象で、普段と違うものを作りたいっていうのが伝わってくるな~とも思った。朗読激の方もいくつか観たけど、また雰囲気が違って面白かった。

書きたいことが多すぎて書ききれないので、いつか時間が出来たらきちんと感想を書きたいな…という作品。

 

★2月

・舞台『ヒプノシスマイク Rule the stage track.4』

TOKYO DOME CITY HALL

原作のD.R.B決勝前夜の話が好きなので観に行った。原作より大分それぞれのディビジョンに起こるトラブルの繋がりがコンパクトにわかりやすく描かれているので、観ていてスッキリした。二郎三郎の兄弟喧嘩ターンの演出が可愛かった。私は兄弟がいないから本当のところどうなのかわからないけど、序盤のじろさぶの兄弟喧嘩しても二郎は三郎に激甘だし三郎は二郎に対して極ツンデレなだけで本当はこの世で一番大事なんだっていう感情がひしひしと伝わってくる感じがなんかいいなぁと思った。

あと、トーナメント前のお前が一人で戦うならチーム必要ねーだろ!って銃兎が怒り、りおがトカゲ持ってきて左馬刻が無言で食べて、やってやんぞ!ってなる所で感じられる、志を共有してるから言葉は要らない大人のチーム感がハマっぽくて好きだった。

 

・『最遊記歌劇伝-Sunrise-』

品川ステラボール

ヘイゼル編完結。オープニングから胸アツだった…。キャストが変わったのもあってか序盤は出会いからのダイジェストがあって前置きが長いかなぁとも思ったんだけど、集大成だし歌劇伝の歩みみたいな部分もあるのかな、と考えたら腑に落ちた。

三蔵を他の3人が闇から引っ張り出す所の三蔵はボロボロなのに3人がワーワー好き勝手話してるところが、本当に原作の空気そのままで大好きだった。その後の光にあふれた曲も大好き。あと、ガトの最期に悟空が「Over」を歌うのが…本当に良くて…。前作までの曲を別のキャストが歌って、このために作られたんじゃないかというほどぴったり噛み合うのが本当に神業だと思う。浅井さんと三浦さん、すごすぎる。最後へイゼルが泣いている所、法ちゃん俯いてるから涙が溢れ落ちていくのが光に照らされてよく見えるのでより切ないのも好きだった。

唐橋さんのバク転と長台詞にも驚いた。そして餞別だ、クソガラスが聞けて大歓喜だった。

私はどうしても鮎川悟浄のイメージが強すぎて平井悟浄どうなんだろう~と思ってしまったんだけど、鮎川悟浄とはまた違った悟浄の良さを強調しているような感じで、彼の悟浄も悟浄だったので良かった。平井悟浄は女にフラれなそうって言われてるの本当にわかりすぎて笑っちゃった。鮎川悟浄が圧倒的に無骨な感じだったので、やさしい部分が目立つというか。

千秋楽入れたので久しぶりに拡樹くんの挨拶聞けたのも嬉しかった。「初演から考えると、本当に長い旅でした」という言葉にじーんと来てしまった。

 

★3月

・舞台『「双牙~ソウガ~」新炎』

シアター1010

推しが出ているので観に行った。かなりシンプルに「戦う」ことが主軸に据えられていてごちゃごちゃしていないから、登場人物同士の関係性が際立って見えて、初めはそのストレートさ故の熱さを感じられて面白いな~と思った。でも、何度も観てると登場人物の設定や物語の薄っぺらさがすごく気になってしまった。絵本くらいの設定を無理やり引き延ばしたような印象を受けた。

例えば大切な人が傷つけられた時だけ急に強くなるという余りにもベタな設定の人物がいたんだけど、何故そこまで執着するのか?何故人格が変わるほど強くなるのか?が一切掘り下げられなくて、話に深みが無さすぎた。推しの所属しているサイドは"天下統一と誇りのため"という目的が掲げられていたし、推しの役も軍師で、そのために真剣に策を練るというのが伝わってきたんだけど…全体的にみるとすごく微妙だった。

久しぶりに推しの出演作で通うの辛いと思った。チケットその場で譲って帰ったりした。

 

★4月

・TAAC『世界が消えないように』

下北沢駅前劇場

友達の推しが出ていたので一緒に観劇。3人の大学生が卒業旅行をしながら、彼らを結びつけたもうこの世にいない友人を思い、前進する物語。誰も悪くないというのは3人ともわかっているのだけど、もう少し早く気が付いていたら"彼"は生きていたかもしれないという思いが拭い切れずギスギスする様子はリアル。そして、何となくずっと一緒にいたからこそ言えない悩みを抱える様子も、大人と子供の境界線にいる彼らの心情をすごく瑞々しく掬い上げているな、と思いながら観劇していた。

最終的に彼らはそれぞれ自分の悩みを打ち明けていくのだけど、その場でそれが解決するわけでもなく、わだかまりが完全に解消するわけでもない。でも、確かに"彼"がいて、自分たちがここにいて、一緒に過ごした日々がある。別にすべて分かり合う必要はなくて、それぞれが自分の思う形で友人として接していけばいいんだということを彼らが理解して、一歩大人に近づく様子があるのが良かった。彼らの日々はそれからも続き、きっとこの物語は今もどこかで続いているんだろうな~と思える広がりのある作品だった。

 

・舞台『錆色のアーマ 外伝 碧の梟』

品川Club EX

シリーズ作品の外伝で、一応初演は前に映像で見たことがある状態で行った。初回はなるほど、帝に仕える三兄弟の話で、本編の登場人物と因縁があるのね~と軽く観ていたらすごく衝撃的なラストで、余りにも切なくて泣いてしまった。そして2回目以降そのラストへの伏線が劇中のそこかしこに散りばめられていることに気が付いて、余計切なくなってしまう…という作品だった。なんかあまりネタバレしたくない気持ちになる作品なので詳しくは書かないけど、終盤で長男と三男が次男にかけるセリフと、優しい笑顔が切なくて好きすぎる。

殺陣もかなり沢山あったんだけど、キャラクターが皆変形武器を使用するので見ていて面白かった。長男が弓と槍が一体化したような武器を使用していて、バンバン撃ったと思ったら今度は振り回して敵を薙ぎ払っていてめちゃめちゃカッコ良かった。蜘蛛の糸を張る武器を使うキャラクターも光と映像でそれを表現していたのが面白かった。

ライブパートもあって、推しの優しい歌声がたくさん聞けてダンスまで見られてすごく盛りだくさんで満足感が高い作品だった。3兄弟曲がすごく好き!黒氷と藤白のターンは毎回笑わせてもらった。ぞうさん…。

この作品円形ステージだったので、座る位置によって見え方が全く違うから毎回新しい発見があるのも面白かった。クラブexなので後ろの方の席の時はマジで見えなかったけど…。そして、急な政府要請で途中の公演から中止になったのは本当に悔しかった。推しが最終公演で、正直本当に悔しいって強めに言い放って言葉に詰まった時、そんな言葉言わせたくなかったよ…と泣きたくなった。しかも中止が決まった後の公演は全部最前のチケット持ってたので、個人的にも本当に悔しかった。もうあんな思いはしたくないなと思う。

 

・舞台『ヒロイン』

シアターサンモール

アーマの中止で無になっていた次の日にたまたま客入れ最終公演が行われるというのを見掛けて、前に配信で見てめちゃくちゃ面白かった作品なので当日券で駆け込んだ。再演だけど、以前の配信の時の主役の女の子がとても良かったので、同じキャストで嬉しかった。

駆け出し女優の美里は銭湯のロケで上手く演技が出来ず、自分がどうして女優を志したのか思い出そうとするが思い出せない。そこで何故か銭湯の奥さんが自分の事を知っており、自分が何かを忘れていることを思い出す。そこに時を巻き戻す妖精のおじさんが現れて美里を過去の銭湯へタイムスリップさせる。そこにいたのは自分に良く似た小さな女の子…でというタイムスリップものの物語なんだけど、彼女がすべてを思い出すまでの家族や近所の人々のやり取りがすごく優しくて、愛が溢れていて、だからこそラストの別れがすごく切なくて思わず泣いてしまう。切ないけど最後はまた出会えて、暖かくハッピーエンドで観てよかった~になる作品だった。

正直、親権争いは母親の態度がすごく嫌な感じに思えるんだけど、父親側がメインだからわざとそう見えるようになっているのはあるのかな…とも思い…。でもすごく自分勝手だなぁと思ってしまう…。

 

★5月

・ブロードウェイミュージカル『メリリー・ウィー・ロール・アロング』

新国立劇場 中劇場

登場人物の関係性を逆再生して描いていくという珍しい構成の物語で、破綻してしまった関係の伏線をどんどん過去に向かって回収していくというのがすごく新鮮だった。すべてを裏切って富と名誉を手に入れて落ちぶれた主人公と、裏切られた友人たちが、どれだけ信頼しあっていて、夢を語り合っていたのかというのが徐々に見えてくるのが切なかった。あんまり万人受けするストーリーではないな~と思ったけど…。平方さんの歌を久しぶりに聞けて嬉しかったな。

 

★6月

・舞台『「剣が君 残桜の舞」~再演~』

こくみん共済coopホール スペース・ゼロ

乙女ゲームの原作を知っている作品で、推しが演じる役がとんでもない運命を背負っているのも良く知っていたので、ヒエーと思っていたんだけど、各√分岐後の話には殆ど入らなかったので匂わせる程度で終わったのは少し残念だった。でも、序盤の話はきれいに纏まっていて、各剣士の個性もしっかり盛り込んであってすごく面白かった。(まあハトミュみたいに最後まで分岐するってなると莫大な時間がかかると思うので…) そして浅井さんの曲が本当に良い…。

実彰さん役の秋沢さんの殺陣がめちゃめちゃ華やかで綺麗だったので、6人の中で一番強いというのに説得力があってすごく良かった。あと九十九丸が常夜に憑かれている時の狂気に満ちた表情がゾッとするくらい怖くて、とにかく「生きている」感がなくてすごく良かった…。あと憑かれる前と憑かれた後で明らかに剣の実力に差があることがわかる表現がすごいなと思った…笑いながらバッサバッサ斬っていくの良すぎる。

運営がゴッタゴタで始まる前に急に主役がキャスト変更で大丈夫なのか…?と思っていたけど、浜浦彩乃ちゃんがチャーミングで歌も素敵ですごく良かった。あと狐狸コンビとハバキちゃんが本当に可愛くて癒しだった~!!ひそひそ話の歌、めちゃめちゃキュート。団杉江大志のアドリブぶっこみも毎回笑った。推しに聞いたら毎回勝手に振ってくるから困るって言ってて笑った。推しがカテコで頭下げたら傘がずり落ちてきて焦ってたのも可愛かったです。

 

・『楽屋』

浅草九劇

友達の招待で観劇。何度も再演されているある演劇の楽屋の女優と女優の幽霊の話なんだけど、演じるとは何か、女優とは何か…みたいな問いかけが根本にあって、色々考えながら観られて面白かった。作中、役者が演じている女優が誰かを演じている二重の状態との切り替えが余りにも自然なので、どこからが"演じている人が演じている"状態なのかという境目が曖昧で、その二重の状態も"女優"そのものなのかも…と思ったりした。今回は男性が"女優"を演じていたので、その二重性も重なっていて。

あと他の演劇の引用もすごく多いので、元の作品の勉強もまたしたいなと思った。

 

・TXT vol.2『ID』

よみうり大手町ホール

その人が"その人"であるために必要なこととは何なのか?人は本当に自分の意志で生きているのか?を問いかけた意欲作。凝った設定だけど長い説明台詞もないのにスッと話が入ってきて、高橋悠也さんめちゃくちゃ脚本も構成も上手いな…と思った。

人間より高次元の知性的存在である"委員会"が実験によって感情や人格をインストールした人間を作り出して「感情とは何か?」を知るために観察し、反抗したら始末する。でも実は、委員会のメンバーもある人によって実験対象となっていて、何度も記憶を消されて実験を繰り返されていた…ということが明らかになるので、結局人は誰の意志で生きているんだろう?を考えさせるという流れが上手すぎる…と思った。

終盤で崎山さん演じる生徒会長が学級委員を誤って殺してしまった時にワッと泣くのが、ただの知性だったものに感情が乗る経験があっての"人間"なんだということを感じて、人ではない彼らが段々人間になっていく道筋が見えるようで面白かった。あと、2回目観劇したときに、物語の中の話であるはずの「繰り返されることで少しずつ変化が出てくる実験」が、演者の雰囲気が公演を重ねるごとに日々少しずつ変化していくこととリンクしていて、演劇向きの題材だし、すごく面白いな~と思った。

 

・舞台『タンブリング

赤坂ACTシアター

面白そうだったので観に行ったんだけど、シンプルに悩んでぶつかり合って分かり合ってかけがえのない仲間になるというザ・青い春で、観終わって胸に沁みるものがあった。みんな、わだかまりなく終わって良かった…。新体操のショーパートを役者が実際に演じるというのは聞いていたけど、想像よりずっとダイナミックで、航南も悠徳もすごく綺麗だった。悠徳のお茶目な演技、すごく笑顔になった。プロのチームの演技も素晴らしかった。私は蒼木陣くんの上腕二頭筋のファンなので(?)見られて嬉しかったし、力強いダンスがカッコ良かった。

 

★8月

・舞台『One Night Butterfly』

よみうりホール

ほさかよう演出浴びたすぎて行った。バーレスクの閉店と女性キャストの全員退職という絶望から始まるけど、最終的には男性キャストが自分を曝け出してボーイレスクの練習を重ね、最高のパフォーマンスを届けることでハッピーに終わって良かった。キラキラの衣装を着て踊るキャストを見てたらそれだけでも楽しめた。オーナーはクズでしたけど…。

洋傘・和傘を回しながらキャストが隠れて登場する演出の多用とか、キャストがめちゃくちゃ脱ぐところとかにほさか演出を感じてワクワクしてた(?)ステージが上裸で満たされてる絵面が面白すぎる。

 

・ミュージカル『憂国のモリアーティ』Op.3

品川ステラボール

去年原作にハマって、ミュージカルの評判が良いと聞いて丁度公演があったので観に行った。生バイオリン&ピアノ演奏でのホワイトチャペル事件、迫力があってめちゃくちゃ良かった…。私は原作のシャーロック・ダラム押しかけ事件が大好きなので、端折らず入れてくれて感激だった。最後にウィリアムがシャーロックの名前を呼ぶところの、シャーロックの「名前呼んだか!?」が原作まんまで良かった。平野シャーロックは、歌唱時に早まったり遅くなったりっていうテンポの取り方や、セリフ回しの躁鬱感が本当にシャーロックそのものだった。藤田ミルヴァートンの顔が最初は暗がりで見えなくて、途中から正体がわかるのも原作を踏襲していて堪らなかった。

あと「孤独の部屋に」の少しずつ心に入り込んでくるシャーロックの存在を優しく歌い上げるウィリアムがあまりにも良すぎて…。変えられていることに自覚的なのがすごく良いなって。そしてそれが2幕の最後の曲に繋がっていって、アンサーソング的になっているのがすごく良い。Op.4もチケット取ってるので楽しみ。早く橋落ちが見たいです。(それは多分もう少し先)

 

・舞台『ヒプノシスマイク Battle of Pride』

ぴあアリーナMM

BOP!1回しか入らなかったんだけど、アリーナ花道横の席だったので、めちゃくちゃ楽しかった。「Champions In Da House」のいちばんバ~ン!で乱数にバ~ンされて可愛すぎて倒れかけた(?)あと、空却くんが塩対応で花道をずんずん進んでいくのがとても解釈の一致だった。テーマ曲の「Battle of Pride」は、それぞれのディビジョンごとのカラーが良く出ててカッコ良かった。

 

★9~10月

・『演劇調異譚「xxxHOLIC」』

銀河劇場、京都劇場

2021年観た2.5の中で一番面白かった作品。オールメイルでCLAMP作品を舞台化ということで話題になっていて、面白そう~とは思っていたのだけど、全キャスト発表で推しがいたので通うことに。ここ数年で一番チケットを取るのが大変でした…。

原作のオムニバス形式が上手く纏められていたし、終盤のオリジナルパートで四月一日が自身の変化と向き合う部分を入れ込むことで「四月一日が妖との関わりで少しずつ変わっていく」1つの作品として綺麗に仕上がっていて、観ていてスッキリする部分が大きかった。

あと初日は本当に侑子さんの衣装の豊富さに圧倒されたのが思い出深い。原作で彼女がある理由から必ず毎日違う服を着ているという設定があるのは知っていたけど、まさか話の切り替え毎に別の衣装を着て出てくるとは思わず…それぞれの衣装も近くで見るとすごく凝った作りで、また太田基裕さんの着こなしが様になっているのでうっとりしてしまうような美麗さがあった。他のキャラクターの衣装もすごく凝ったものだったので(雨童女のスカートの広がりとかすごすぎない?)、すごいな…とシンプルに思ったのを覚えている。

女性役のキャスト全員が日に日に美しく、魅力的になっていくのにも圧倒された。推しも女の子の役だったけど、いつも俯き気味ではにかむような表情で儚げに優しい声で話すのが、原作キャラクターの可愛らしさそのもので見惚れてしまった。最前だった日に下から見上げるような形になると、ホワイトデーのお返しを四月一日からもらって一度ぎゅっと握りしめて微笑んでいるのが見えたんだけど、それがすご~く可愛くて好きだった。照れ隠しで着物の袖をぶん回すのとかも。笑 ひまわりちゃんも歩き方や仕草が完璧に「クラスの可愛い女の子」だったので最高だった。

あと、例えば纏わりつく邪気をアンサンブルの方たちの蠢きで表現したり、女郎蜘蛛の蜘蛛の糸を実際に張り巡らせてその真ん中で座敷童子支えられて仰向けに留まることで実際に糸に捕まって浮いているように表現したり、女の子の幽霊を人形で表現することで不気味さを表したりと、全体的に演劇らしい演出が多かったのも好きなポイントだった。2.5だと映像に頼りがちな作品も多いから演劇らしい見立ての演出が沢山使われている作品が観られるのって嬉しい。テーマ曲もめちゃくちゃ好きだし、紫陽花の歌の太田さんと阪本さんのデュエットもすごく綺麗で情緒があって好き。他にも書きたいことがめちゃくちゃ多い作品なので、いつか絶対に1つの記事に書きます…。

 

・『キルミーアゲイン'21』

紀伊国屋ホール

劇団鹿殺し。1回しか観るつもりはなかったんだけど、ひょんなことから2回観劇。

東京で夢破れて地元に帰ってきた売れない役者の主人公と、彼とともに演劇をやっていたけど夢を諦めて地元で働く親友が、町起こしのために閉鎖の危機の劇場で演劇をする…というのが大筋で、素人含めた演者たちのわちゃわちゃとしたコメディっぽいシーンも沢山あるんだけど、彼らの関係性の中に過去の悲しい事件が絡んでくるので、実は結構仄暗く、人生のやるせなさがじんわり伝わってくるような作品だと思った。

終盤に向かうにつれ劇中劇と劇中の現実の境目がどんどん曖昧に見えていって、「この世は舞台、人はみな役者」を体現するような話だな、と思った。その真ん中に据えられるのが人生に葛藤する演劇人達なのも良いダブルミーニングになっているように思った。

劇中劇で男性キャストが人魚の姿になるシーンのインパクトがものすごく強くて、未だに鮮明に記憶に残っている。

 

・舞台『HELI-XⅡ~アンモナイトシンドローム~』

紀伊国屋サザンシアター

HELI-X第2弾。レスターちゃんいないけど、シリーズ通して観たいなと思っていたので観に行った。観終わって外に出た瞬間一緒に観劇していた友達に「つらすぎる…」と言ってしまった。Ⅱはサッドネスが本当に本当に救われなくて…幸せになってくれ…と強く思ってしまった。アンガーとのすれ違いが辛かった。

オシリス(平野良)のビジュアルを初めて見た時、(コイツ、絶対裏切る…)と思ったんだけど、案の定だったので笑った。でも彼にも彼の正義があるんだよな…とも思った。ⅠよりもⅡの方が、正義とは何か、悪とは何か…みたいな毛利さんらしい思想が強めな気がした。イモータルとクライのシーンや、シデン・シュンスイとのシーンのアドリブが強すぎて本当に笑った。杉江大志のアドリブぶっこみ…。

 

★11~12月

・『ワールドトリガー the stage』

品川ステラボールサンケイホールブリーゼ

推しが出ることになったけど全く原作を知らなくて、友達にまあまあややこしいと聞いていたので大丈夫かな~と思いながら初日に入ったんだけど、かなりサクサク進むし、いい具合に設定の説明が入るので舞台だけ観てもすごく楽しめた。作品に興味がなかったので正直全然期待していなかったんだけど、サイバーっぽい雰囲気が映像演出や光る武器の殺陣の演出と良くあっていて臨場感が増してたし、逃げるシーンや殺陣をダンスで表現していて(フィジカライブというらしい)そういう浮遊感のある表現が作品の雰囲気に合っていたりして面白かった。ヤンキートリオのアドリブも毎回笑った。

推しの役柄はサイン会の時にどんな役ですか?と聞いたらギラギラしててオラついてます!と言われて想像がつかなかったんだけど、めちゃめちゃカッコよくてすごく良かった。私は推しの表情のお芝居が大好きなので、ネイバーに友好的なキャラに噛み付きながらも、自分の正義に必死なだけなんだなというのが目から感じられるのが人間味があってすごく良いなって思った。武器が特殊だから、低い位置で獲物を捉えるような目で剣を構えるのとか、冷たい目で銃を構えるのとか見られて嬉しかったし、対空閑戦のダンス+殺陣が本当にカッコよかった。隊別ダンスもキレが活きてる感じで好きだったな~全員ダンスのターンもめちゃくちゃ好き。

4、5回観れれば良いやと思ってたんだけど気づいたら2倍以上観てたし、大阪も行くつもりなかったのに楽日も前楽日も行ってた…。すごく個人的な話なんだけど、平日絶対終わらんと思ってた仕事が早く終わって、早上がりで当日券行けそう…今日行った方が良い気がする…!と思ってダッシュしたらカテコが推しだったのでめちゃくちゃ嬉しかった思い出。飛んでもないタイトルの間違いをして、植田さん溝口くんが崩れ落ちたの今でも忘れられない。笑

 

・DisGooNie 舞台『MOTHERLAND』

明治座

仕事で微妙に間に合わなくて本当に申し訳なかったんだけど、公演時間が長いので途中から観ても話の流れが分かってありがたかった(?) 中国史に明るくないので人物の立場とか政治や戦争の情勢が上手く飲み込めない部分もあったんだけど、この時代の背景において嬴政がああいう風にしか生きられなかったことは伝わってきたし、だからこそ昌平君とのラストはやむを得なかったのだろうな、と切なく思った。個人的には春申君が好きだった。最期の描かれ方まですごく綺麗だったので。あと、凰稀かなめさんの項燕が立ち回りも生き様もめちゃくちゃカッコよくて…こういう女になれたら最高だな…と思っていた。的場浩司のムチャクチャな蒙武も良かった。プリン…。

 

・シン る・ひま オリジナ・る ミュージカ・る『明治座で逆風に帆を張る!!』

明治座

年末のる・シリーズは初めての観劇だったんだけど、毎年お祭り騒ぎだとは聞いていたのでその気持ちで行ったら、思っていたよりお祭り騒ぎだった。

初日の1部はマジで(鳩だ…)(鳩だ…)しか考えられなくなったんだけど、段々慣れた(?) クルッポー…。鎌倉幕府の話だったけど、衣装や人物の立ち振舞に和洋折衷なアレンジがされていて登場人物の立ち位置を視覚的にわかりやすく表していて面白かった。基本的には源頼朝北条義時の友情の話で、2人を始めとして歌ウマキャストが多いので歌を楽しめたのも嬉しかったし、切ない流れがありながらもしっかりハッピーエンドなのも嬉しかった。年末はハッピーに納めたいので。史実も多少アレンジされていたと思うけど、初めの王様なんだろう?と思っていたので、最後に伏線が回収されるのスッキリした。

個人的には朝廷組がお茶会している時に義仲が暴れだして逃げながら皆が一句ずつ詠むシーンが好きなんだけど、広元が親能にくっついてそそくさと物陰に隠れてアワアワしてるのとか、最後に真ん中に寄る時も待って~!って感じで置いてかれてるのも可愛い。一句詠む時に中の人の暴露大会にしてるのも笑った。広元、基本的におどおどして下むいて話しているけどアイディア話す時は目がキラキラするのが良かった。あと、義時の「俺は1を5や10には出来るけど、0を1には出来ない」っていうセリフが天才故の認め方という感じがして好き。自分にないものを物凄く的確に言葉にしている感じが天才っぽい。激化するルマンド兄さんのシーンも好きです。

2部は本当に何でもアリ!という感じで、何度事故を見守ったことか…(?) 小林且弥さんゲスト回の「るひまって緩急とか知らないの?」という言葉がリアルすぎて笑ってしまった。大人になりたくない!の推しの暴走と、ツンデレラの松田岳くんの暴走が本当に面白すぎて年末笑い納め出来たと思う(?) 一番ウケたのは人魚アリエナイだけど。笑

初日まで本当に時間がなくて朝の4時までうちわ作って(開演が早いので…)なんとか仕上げて持っていって、少し後ろ目の通路席だったんだけど、曲中の指差しで推しが見つけてくれたので頑張って良かった…と思ったという思い出。

 

長っ!!!笑 振り返ってみると2021年は一般舞台と2.5も、ストレートとミュージカルも半々くらいだったかな。オリジナル作品も観劇して色々考えを巡らせられる作品とか、かなり面白いものが多くて充実した年だったな~と思う。そういえば推しの主演はなかった年だったな~と思い返していたけど、結構良い役を沢山演じてくれて嬉しかったな。

既に2023年になってしまったけど、引き続き2022年の振り返りもしたいと思う。