原稿やらシリイベやら突然生えてきたリリイベ等に追われていたら*1書く時間が全く取れず、気付いたら終わって1ヶ月以上経ってしまったんだけど、折角色々書き留めたり考えておきたくなる公演だったので感想を書いておきたいと思う。
私はげんじぶの2024年の春ツアー「架空のアウトライン」が本当に好きだったので長々と感想の記事を書いたのだけど、今年の春ツ「輪廻の箱庭」はその時と同じくらい楽しくて(これには大きな理由があるけど)、コンセプトも好みだった。
↑2024年の感想
(2025年の「嘲笑倫理学のすゝめ」は、ライブ感が強くて楽しかったし、セトリも好きだったけど、長々と感想書くほどではないか…という感じだった。(去年のまとめ記事には少し書いた)Mr.Android異常好き人なので聞けたのは嬉しかった!)
今回のツアーは全17公演と史上最大規模……のはずなのに、去年一昨年と比べてぜ~んぜんチケットが取れなくて、大人気になったんだ……と嬉しく思いつつも、何回かは入りたいオタクとしてはやや厳しい気持ちになった。でも絶対複数回入りたかったので注釈付きを取ったり血眼でリセールに申し込んだりして埼玉2日目、愛知2日目、仙台2日目昼の5公演に入った。
今後どうなるんや…チケット…という別の心配が生じつつ、行ってみたらすごく好きなタイプの公演だったので、複数回見られて本当に良かった…と思った。
以下感想や考えたこと諸々です。
※あくまで個人の感想や考えです。
EP『文藝解体新書』の話
ツアーの話の前に、今回のツアーと合わせて発売されたEP『文藝解体新書』の話をしようと思う。本EPは実際の文学と四季をテーマにした楽曲が春夏秋冬1曲ずつ収録されている。この四季のコンセプトはツアーの世界観ともリンクしている。
テーマは実際に存在する文学作品(詩や小説)なのだけど、それをそのまま曲にしたというよりは、制作者の方の自由な発想で思い浮かぶイメージを落とし込んだ形の楽曲なので、モチーフに縛られすぎる印象にはならず、でもコンセプトとしては繋がりがある…というのがげんじぶのグループテーマの一つである"新解釈"という言葉にぴったりだなと思った。
1曲ずつの楽曲も粒ぞろいでずっと聞いていても飽きないのが嬉しかった。私は明るくて可愛い王道曲よりはどこか仄かに影があったり、遊びが入っている曲が好きだから、そういう曲が多かったのも好きな理由なのかも。
私はリード曲の「ニヒリズムプリズム」が一番好きなんだけど、イントロのアコギめちゃくちゃ良くないですか?全編通してアコギがジャカジャカしているの、好きな音で嬉しい。いや〜ギターは良いね、やっぱりね。(大フラグ)歌詞も久下さんお得意の世界観で、耳に残る言葉が沢山でつい口ずさんでた。気だるげ雰囲気を持っている曲なのにきらめきを感じるのはメンバーの表現力なのかなって思った。
「疾走」もライブ映えしそうで最初聞いたときツアーで聞くの楽しみになったし、「愛無常」は聞いてるだけで音が秋っぽくて落ち着く。この曲って夏目漱石の『こゝろ』がモチーフだけど、『こゝろ』の物語はどちらかというと「先生の後悔」の方に重きが置かれていて、この曲は恐らく「先生の熱情(気持ち)」の方に着目されているのも新解釈って感じで面白いなと思った。
『Silence』は今までにあまりない感じの音作りで新鮮だった。遠藤周作ってそういえば読んだことない。ボーナストラックの2曲は元々シングルカットされてるタイアップだけど、ここだけ全然空気感違うじゃん!にはなっていなくてありがたかった。
『核心触発イノベーション』がリリースされた時、ユニバが付いたことも恐らく影響していたと思うけど、シングルカットされてる曲とかリード曲は良くても、アルバム曲の一部とかアルバムの流れとしては???だなと思ってて…("メジャーデビューしたバンドが一発目で出したCDを聞いて心配になる現象"と似てて冷や汗かいた)ずっとこの感じだと厳しいな、と感じたので今回のEPでまたしっかり世界観作り込んでくれたのが嬉しかった。ありがたい。
『輪廻の箱庭』の感想諸々
ライブの演出や楽曲についての感想など
今回のツアーで私が一番最初に参加したのは2日目の大宮昼公演だったんだけど、のんびりしてたら結構到着がギリギリになってしまい、大宮の街を爆走して(あ、抽選忘れないうちにやろう)と階段を駆け上がりながら抽選してたらトレカ当たっててまた駆け下りることになった。(間に合った)時間には余裕を持つように…。
ライブのオープニングは時計の音と共にレーザーで長方形が映し出されたあと、同じくレーザーでメンバーの立ち位置が映し出されて幕が開く感じだったんだけど、映像とか無しで"そこにいる"のが分かるの良いね…と思った。
そして幕が開いて気付く、バックバンド!!!Laboratoryの後、一生バンドでやってくれや──と言っていたので、初めから最後まで全編バンド演奏でのパフォーマンスだったのが本当に嬉しくて……。げんじぶの曲はバンドサウンドの曲も多いし、音として映える曲も沢山あるから色んな曲をいつもと別バージョンで聞けて、このツアーがすごく楽しかった一つの理由だった。
序盤は爽やか曲ゾーンでメンバーも楽しそうにパフォーマンスしてる曲が多くてテンション上がるやつだ〜と思いながら見てたんだけど、後々ここが"夏"のゾーンであったことに気がついた。春ツアーだし春からなのかと思ってたから夏から始まるのはちょっと意外だったんだけど、最後まで見たら何となく理由がわかったかも?
そして、げんじぶにはずばり"夏"がタイトルに入ってる曲もあるのに敢えてここで入れないのも挑戦的だった。夏ゾーンのコンセプトは「藍色閃光」含めてどちらかというと感傷より爽やかさとか暑さがテーマなのかなと思ったので、夏曲に頼らず明るいパフォーマンスで爽やかさを演出してたのがすごく良くて…。衣装も空とか海みたいな青が入ってて爽やか。
音源聞いてる時はあまり意識して無かったんだけど、「NOW」のCメロ?ブリッジ?の部分の要人ちゃんともくちゃんの背中合わせで歌うパートが表情含めてとてもセンチメンタルな感じで胸に刺さって、とても好きなパートになった。全体の明るさとの対比が良くて…。あと「トレモロ」のサビでメンバー皆飛び跳ねてるの可愛かったし、もくと要人ちゃんが絡むパートで毎回違うことをしていて可愛かった!愛知2日目夜でもくにほっぺにキスされて!!の顔してる要人ちゃんも可愛かったし、仙台2日目昼に要人ちゃんにお姫様抱っこされてるもくも可愛かった。やっぱり要人の隣にいるもくが一番可愛い。ターンの振り付けも好き!MCのことは後でまとめて書こうと思うけど、どこかのMC(愛知?)でしてた、久下さんが雅哉さんにタイトルをカタカナかひらがなか決めて良いよって判断を委ねた話驚いた!久下さんはまっさ~のセンスを信頼しているんだなって……。
MCの後は「Foxy Grape」だったんだけど、生バンドver.アレンジのFoxy Grape、良すぎる。サビの入りの音が特によすぎる。1人ずつスタンドマイクがあったのもジャジーな空気感にマッチしていて良かった。MC前とガラリと空気感が変わるこの感じが好きだ。この曲は振り付けもすごく好きだから(特にブドウを口に運ぶ振付)セトリに入っていて嬉しかった。(もくのパート1カ所しかないけど…それは時期的に仕方のなかったことなので…。)ここで新曲1曲目の「疾走」で、この曲もめちゃくちゃバンド映えする~!と思った。楽しいよね。
映像とバンド演奏(クラシックのアレンジ)で時の流れを演出しつつ、そこからは"秋"ゾーンへ。「愛無常」は椅子+ステッキの演出で、秋の穏やかな空気感とかをすごく感じて良いな~と思った。衣装も秋色のスーツで。椅子の演出だと私は「美しい人」のソファの演出が好きなんだけど、メンバーが椅子を持って入れ代わり立ち代わり動いていく今回の演出はそれとはまた違って何だか無機質さがあって、それが秋っぽいなと思ったりした。サビの光咲ちゃんのパートの歌声が色っぽくて好き。あと椅子の背もたれに手をついてくるくる回すの、あれ好き。
「夢に唄えば」と「魔法をかけて」は昼夜入れ替えだったんだけど、「夢に唄えば」は軽快に踊っていて見てて楽しいし、最後の「そうかもね」のもくちゃんの表情が可愛くて好きだから嬉しい~。曲的には「魔法をかけて」の方が好きなんだけど、何だろう、サビのダンスが好きなんだよね。「ギミギミ」はいつも通り楽しい。
「パララン」はバンド演奏で聞くと一番質感が"バンド"ぽい曲(伝わる?)だな~と思ったんだけど、やっぱりそこは川谷の音作りなんだろうなぁと思った。ドラムの音とかリズム感…とか? そして「僕潤」!この曲が入ってたんが本当~に嬉しすぎて……。というのも、私はizki曲が大好きでえ……Laboratoryの時から次はizki曲をバンド演奏にしてください、とずっと思ってたから今回セトリ入りしててすごく嬉しかった~~!生演奏だとギターの音とか、一層センチメンタルな部分が引き立ってて、特に潤くんの力強い歌声・りょうちんの打ちひしがれるような歌声とマッチしていて最高~になった……。
「Mania」からは"冬"ゾーン。「因果応報アンチノミー」はLaboratoryの時もバンドver.めちゃくちゃ良いな~!と思ったんだけど、サビが弾けるみたいに盛り上がるし、音が華やかだよね。そしてここで新曲の『Silence』だったんだけど、この曲、音源だとまあまあ好きかもって感じだったんだけど、バンドver.の音圧が超良くてすごく好きな曲になった!!!カチカチに凍えるような寒さよりも、底冷えするような寒さを感じる曲だな…と思っている。入りと終わりが両方もくちゃんの曲だから、そこも堪能しながら聞いた。*2 入りの部分(「3秒で~」)のアンニュイな、気だるげな歌声が好き~。この流れだと「スノウダンス」は絶対入っていてほしい感じだったのでセトリに入ってて嬉しかった。
"春"ゾーンは「ニヒリズムプリズム」だったんだけど、生アコギサイコ~!!!!!(フラグの回収完了)この曲もすっごくバンド映えするので聞いてるだけで楽しかったし、笑顔から真顔への表情の変化が本当にお見事なので、沢山見られて嬉しかった。衣装も春らしいお花が沢山あしらわれた衣装も春の芽吹きっぽくてぴったりだった。今回衣装が四季のイメージでくるくる変わっていくのも時の流れを視覚的に見せてくれていてすごく良かったな~。「ビネットネット」と「柘榴」が昼夜入れ替え曲だったんだけど、「柘榴」って私がげんじぶで初めて聞いた曲で、本当に昔聞いてたバンドに有りそうすぎる…と興味を持った切っ掛けなので、これもバンドのアレンジで聞けて嬉しかったな。壮大な伏線回収かも。「桜Ground」のバラードver.はメンバー一人ひとりの優しい歌声を噛み締めるように堪能出来て、心にグッと来るなと思った。公演毎に一人、メンバーが挨拶をしてくれていて、大宮2日目の夜がもくちゃんで、辛いこととかあるかもしれないけどここに来れば楽しいから!みたいなことを言ってくれていて、嬉しかったんだよね。言葉で伝えてくれるのって温かい。 "春"って日本だと卒業の季節=終わりとか切ないイメージも強いからライブの終盤とリンクさせるのって演出的に大正解だ…と思ったり(これが"春"を最後に持ってきた理由か~と思った部分)。
そして最後はデジタル時計が表示されてからの「無限シニシズム」。これ、めちゃくちゃ示唆的で面白いので見ていて色々考えたくなった。ここでは終われない?=巡る時?それとも同じ時の繰り返しを笑ってる?みたいな…。「ニヒリズムプリズム」同様にメンバーの表情をじっくり見てしまう曲だよね。この曲が終わったあと、時計がゼロになって客電が点くとメンバーがいなくなっている…という流れで終了だった。ここ数年は割とこういう終わり方が多いし、時間的にもいつものライブとほぼ変わらなかったんだけど、すごく満足感の高いライブだった。この終わり方、慣れちゃうとライブ終わった感がなくて微妙だなと最近は思っちゃってたんだけど、今回はメンバーの挨拶があったのも大きかったかも?だし、「無限シニシズム」での締めも良かったと思った。
MCの話
一番思い出に残っているのはやっぱり雅哉誕のお祝いかな。ハッピーバースデー鳴った瞬間に感極まって泣き出しちゃうの素直で可愛すぎるし、ずっとお兄ちゃんたちがかわるがわるよしよししていたのがすっごい良かった。20歳になってもまっさ〜は皆の可愛い弟なんだなって……。
あと愛知2日目の昼公演で、もくちゃんは20歳になる前も大人っぽいって言われてたよね、ロン毛の時とかね、という話になった時に、あの時はもはや大人っぽい通り越しておじさんだった、みたいな話をしてた時にそんなことなくない!?!と思ったのでずっと覚えている。笑(後日談:シリイベの時にそんなことなかったよ!?カッコ良かったよ!?と伝えたが「そうかなあ~~…」と最後まであんまり腑に落ちてなさそうだった)
あと今回のツアーは愛知~福岡まで光咲ちゃんがお休みだったので、愛知の夜公演でもくちゃんが光咲ちゃんに今光咲がいたらもっと楽しいな~と思うから早く帰って来いよ!!と言ってたのが愛…すぎて…(その前にラーメンの一口目が大きいとかなんとか言ってたけど笑) あとこの回、「パララン」の前にりょうちんが思い切り噛んで、メンバー全員崩れ落ちたまま曲が始まったのめちゃくちゃ笑った。りょうちん、そういうところある。(持っている男)
あとめっちゃ可愛い!と思ったのは、空人くんが要人ちゃんに当たりが強いの傷つく…と話したら愛のラインが送られてきたことをバラされて、下手から上手まですごい速度で止めに掛かったけどバラされて、行方不明になったやつ(袖に捌けた)。笑 私ってツンデレという事象がこの世で一番好きだから…。アンチノミーで要人ちゃんが愛してる、って返事してたのも良かった。可愛い。
コンセプトとタイトルの話
「輪廻の箱庭」って何を指しているのだろう?と思っていたんだけど、『文藝解体新書』とリンクするように巡っていく四季の時の流れに重きを置いた演出→その最後に「無限シニシズム」だったので、巡りゆく四季は結局同じことの繰り返しで、誰かの掌の上で踊らされている=箱庭なんじゃないか…みたいなことを示唆しているのかなぁと(かなり勝手に)考えてた。あのデジタル時計の表示も、また同じ時を巡るまでのタイムリミット、みたいな?(何度も繰り返すライブという時間がそれと結びつけられているような点もあるかも。)
でも、「無限シニシズム」で歌われている状況ってそういう世界の中でも足掻いて現状から抜け出そうみたいな部分もあると思うから、それが光なのかなと思ったり。それに一つひとつの季節の演出や楽曲も、同じに見えて公演によって毎回変わっていくものだし、季節の繰り返しは時間の蓄積として確かに私たちの生きる上での指標や希望になり得る。それは見る人や聞く人にとって光になり得るよ、という明るい視点からも語られている物語なのかも…というかそれが本当に伝えたいことなのかも…と(かなり勝手に)思った。
げんじぶのライブって、曲調のバリエーションの豊富さもそうだし、1回のライブで幅の広い演出をつけてくれているし、すごく可能性の範囲が広いグループだなと思っていて、その積み重ねでどんどん未来が広がって見えてくる、みたいな部分も巡りゆく四季とその蓄積に重ねられているのかも?と(かなり勝手に)思った。でもこんな取り留めのないことを考えている私が逆にげんじぶに箱庭で踊らされている可能性もある(?)哲学。
「輪廻の箱庭」における"時間"
上の項でも触れたけど、今回のツアーって"時間の流れ"を意識しているというか、時間概念に基づいているというか…というのをすごく感じていて、輪廻として回っていく時間という部分だと仏教思想に近いけど、一本の線としての時間ではなく積み重なっていく時間という点ではベルクソンの思想に近い?でも、ライブをひとつの物語と見立てるとドゥルーズの方が近いのかも?とか……なんか色々考えていた。(ドゥルーズはベルクソンの影響を受けている)
時間の哲学ってあんまり勉強してこなかったので、その辺りのことを考えてみたくて今、ベルクソンの時間哲学の入門本を読んでいる。また何か答えが見つかったら書くかも。
ついでにシリイベの話をする
今回、ツアーの前~間~後にシリイベがあって、私は大阪と愛知に行ったのでそこまで熱心に追っているというつもりはないのに、何故かほぼ毎週遠征している人になっていた。
もくちゃんは大阪の前に髪がミルクベージュに近い金髪になっていることが発覚し、当日ツーショ会の最初の回は金髪サイコ~~ですと言いながら退場した(?) 金髪も黒髪も似合うので良い。あとこの時冒頭で書いた原稿が本当に終わらなくてヤバくて、原稿やれって言ってください…泣 とお願いして励ましてもらった。普通に待機列で原稿打ってた。限界のオタク。この日はグルショも行ったんだけど、開始前に空人くんが(ポーズ)Aなの♪ Bなの♪どっちなの~~♪という謎の歌を歌っていてかなり愉快だった。新曲。サイン会の前に小芝居してるのも聞こえたし…。笑
あともくちゃんはいつも服を褒めてくれるので、それがすごく嬉しくて、愛知でそれを伝えたらめちゃくちゃ嬉しい返しをしてくれてプロアイドルだ♪になった。「ニヒリズムプリズム」衣装、近くで見たらひらひらしてて可愛かった。
すごい長くなっちゃったけどげんじぶのライブって見ている時も楽しいし、終わった後も毎回色々思考を巡らせさせてくれるので考えるのが好きなおたくは嬉しいです。
運営にはもう少し頑張ってほしい時も(かなり、結構)あるけど、メンバーのパフォーマンスともくちゃんの顔見たらまた行こうと思うし…次はアリツと七夕に行くので楽しみ。以上!