★編集時に上に上がってしまったようなのですが、
こちらの本は2022年11月20日に文学フリマ東京35にて頒布いたしました。
詳細は下記のURLよりご覧ください。(通販もあります)
私が2018年にこの記事を書いてからはや2年が過ぎたが、
この2年の間に「量産型オタク(量産型ヲタク)」なり「量産型ファッション」、それに付随する「量産型メイク」なる言葉は随分と一般認知度の高い言葉となったように思う。
6~7年前から使われていたネットスラングを起点とする「量産型女子」とは違う意味合いを持ち、当初は殆どがジャニオタ(ジャニヲタ)を筆頭とするアイドルオタクのものだったと思われるこの言葉も、それが表すファッションとともに様々なジャンルのファンの間で使われるようになったと考えられる。今ではその段階を超えて、誰かのファンではない人々の間でも使われるようになっているようにも思う。
ファッションブランドが公式で自社製品の1つの強みとしてインスタ等で宣伝文句に用いることも珍しくはなくなったし、ファッションにおいて若者のインフルエンサー的な立場の人たち(YouTuberやインスタグラマーなど)が「量産型メイク」を自ら行ってみる動画なども随分増えたな、という印象を受ける。
最近だと「地雷系」との対比や類似点の指摘でその存在が語られることも多くなったと思う。
しかし、例えば先日あった雑誌「LARME」の誌面大幅改変における「量産型」「地雷系」を冠したファッションページの明らかなちゃちさに対するSNS上での批判的な意見の多さや、「量産型メイク」や「地雷系メイク」を有名メイク系インフルエンサーが取り上げたことによって、その存在を初めて知った人の間で面白おかしく取り上げられることなど、言葉だけが独り歩きしてしまっているような印象を受ける部分もある。
(「LARME」に関してはこの大幅改変で元の雑誌にあった良さが殆ど死んでしまったという部分があり、「量産型」を取り上げること自体に対する批判の方が多かったようには思う。しかし「量産型」「地雷系」という言葉がウケてるから取り敢えず付けてみたよ!と言わんばかりに取ってつけたように「それっぽい雰囲気」を提示してきたことを遺憾に思っている声も見られた。私自身もそう思った。少し前まで「LARME」を購読していたから今回の改変は私にとっても相当ガッカリ案件であった。)
このような世の流れを見ながら、今現在の「量産型」とそこから派生している言葉、それが表す物事について、一回じっくりと考えて書いてまとめてみようかなという気持ちになった。言葉が独り歩きを始めてしまっているように思える今、その言葉の実態をもう一度見直してみたいなという気がしてきたのだ。
そこで、一度自分で本を作ってみたいな、と思っていたこともあり、折角だから「量産型」をテーマにエッセイや論考を同人誌としてまとめてみようかな~ということになった。
というわけなんだけど、自分の記録と記念としてという部分が大きいし、需要があるかと言われるとすごく微妙なところだけど、読みたいと言ってくれた友人もいたりするので、多少冊数は刷って頒布をしようかな~と思っています。
このご時世なのもあり、頒布の方法とか値段はどうしようか、というのも考えないといけないし、そもそもまだ書き始めていない部分もあるので、まだはっきりといつ出します!とは言えないのだけど、もしご興味のある方がいらしたらまたチェックしていただけたら嬉しいなと思います。
一応このような感じで章分けをして、
このブログの記事を加筆修正した章と、新しく書き下ろした章をいくつか掲載しようかなと思っています。